最近、月寒あんぱんという言葉をよく耳にするようになりましたね。お腹をすかせてあんぱんについて調べていると、アンパン道路という奇妙な道路を発見。変な名前の道路だと思っていたら、そこは豊平区の歴史と人々の思いやりにあふれた素敵な場所でした。今回はそんな道のお話です。
1910年に豊平町(現在の豊平区・清田区・南区)の一部が札幌区へ編入され、役場が豊平から月寒に移転されることになりました。しかし、当時平岸と月寒を結ぶ道路はなく、そのままでは役場に行くのに遠回りをしなければなりません。そこで持ち上がったのが、札幌市豊平区にある現在の国道36号(月寒通)と国道453号(平岸通)を結ぶ道路の建設でした。
当時は機械も発達していない時代。丘陵地を切り開いて、長い道路を作るというのは大変な作業。豊平町は陸軍第7師団歩兵第25連隊に道路建設の協力を要請します。7,500人の陸軍歩兵と地元民が協力して全長約2.6キロメートルの道路建設工事が行われ、なんとわずか4か月で、現在の月寒中央公園、および月寒児童会館と札幌市立平岸小学校付近を結ぶ2.6kmの道路が完成したのです。
そう、この道がアンパン道です。でも、なぜこの道がアンパン道路なのか。この道路工事の時にふるまわれたのがあんぱんなのです。月寒あんぱんは今でいうあんぱんとは少し違い、たっぷりのこしあんが入ったずっしりとしたもの。パンというより現在の和菓子に近いかもしれません。
町は道路工事に従事した兵士に間食としてこのあんぱんを1人当たり1日5個支給しました。工事で疲れ、お腹を空かせた人々にはたまらない甘さだったと思います。当時はそのためのあんぱん屋さんが10軒近くあったと言われています。
道路を建設した人、アンパンを作ったパン屋さん、パンをふるまうと決めた豊平の人々。人と人の思いやりによって作られた道路、それがアンパン道路だったのですね。まさに「あんぱんでできた道路」今は交通量はあまり多くありませんが、当時の人々にとってはすごく便利であったに違いありません。あんぱんを頬張りながら、この道を歩いてみたら豊平の歴史をかみしめられると思いますよ。
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文責:びも〜る編集部
※この情報は2012年2月29日時点のものです。事前にお問い合わせ先で最新の情報をご確認の上、お出かけください。お問い合わせの際には「びもーるを見た」とお伝え下さい。
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